思い出づくり研究所レポート

生前から写真を準備しておかなければ、自分らしい姿が遺せません

遺影は家の中に飾られ、家族がそれを眺めて故人をしのぶものです。その写真がボケていたり、あまりいい表情をしていなかったりすると、故人との思い出にひたることができません。
遺影用の写真は生前に撮っておくほうがいいでしょう。

遺影は家族にとって故人をしのぶ大切なもの

遺影写真は葬儀に出すものと、家で飾るもののために複数枚撮っておく

肖像写真撮影サービスなら、プロのカメラマンに撮影してもらえます。
その際、遺影用の写真は家族のために複数撮っておくといいでしょう。
表情は微笑んでいるものと厳粛な表情をしているものを撮れば、家族は好きなほうを遺影として飾ることができます。
「大笑いをしているほうが、拝むたびに明るい気持ちになる」と考えている人もいれば、「やわらかい表情をしていると、何だか見守られている気分になる」、「実直な人だったからまじめな顔だと思い出がわいてくる」など、さまざまな考えがあります。複数枚撮っておけば、その中から一番ふさわしいと思うものを家族が選んでくれます。
葬儀のときは正装で厳粛な表情のものにし、家では普段着でやわらかい表情のものを飾る、というように変えることもできます。最近は複数の遺影を式場に飾り、来た人に故人のさまざまな面を見せる葬儀にする人もいるので、いくつか撮っておくといいでしょう。

家族との共有フォルダに笑顔の写真をストックしておく

スタジオで「遺影を撮ってください」と言うのには抵抗がある方もいるかもしれません。
そういう場合は、写真を多く遺しておきましょう。
しかし、遺影用の写真を撮った写真から探すとなると、どうしても自分の顔の周りに遺影の枠を想像して暗い気持ちになってしまいます。
そこで、写真をたくさん撮って遺しておくことをおすすめします。とはいっても、「遺影用に」と意識して撮るのではありません。それもまた暗くなってしまうからです。楽しいときに、その自然な笑顔を多く残しておくのです。
例えば旅行に行ったとき。お気に入りの場所の場所が背景なら自然といい笑顔の写真が撮れるはずです。
以前の調査でも「自分と背景の写真」を撮っている人はあまりいませんが、旅行の思い出も増えるので撮っておくことをおすすめします。もし、一人で旅行する場合はそこにいる人に声をかけて撮ってもらうのもいいでしょう。そして、お返しに相手の写真も撮ってあげれば、お互いに思い出の写真を残すことができます。
思い出づくり研究所では「よろしければ撮りましょうか運動」をしています。もし、旅先で見かけたら声をかけてみてください。

こうして楽しい思い出の空気まで写し込んだ写真を「特別思い出フォルダ」にストックしておけば、見返して懐かしむこともできます。また、そのフォルダのありかを家族にも伝えておけば、まさかのときにも家族があたふたせず、「これでいいか‥」と無愛想な顔にスーツを合成することもなく済みます。どうせなら「いい笑顔の写真だね」と言われたいですよね。
そして、大きく伸ばしたり、多少加工したりすることも考えると、撮影画質は9M以上、圧縮率は「ファイン」の設定で撮っておくことをおすすめします。ファインのマークはカメラ上で扇のマークなので、確認しておきましょう。

遺影は家族に遺すもので、家の中に飾られるものです。
いい遺影というものは、あたかも故人が生きているかのように思えるものであり、見守ってくれているように感じられるものです。家族が見るたびに故人の思い出にひたれるような、生き生きとしたものを元気なうちから用意しておくといいでしょう。

このカードをつけた人なら、声をかければ写真を撮ってもらえる