思い出づくり研究所レポート

デジタル画像保存の落とし穴 5人に1人がデータ消失写真はデータ上で保存するだけの時代

コンパクトデジタルカメラやカメラ機能付きの携帯電話など、手軽に使えるカメラ機器の普及で、私たちがシャッターを切る回数は増えています。その反面、撮ったら撮ったまま、ということが多くなりました。デジタルカメラなどの普及によって、従来の「写真を撮ったら、フィルムを現像して印刷する」という流れが、「写真は撮りたいときにとりあえず撮っておく」に変わってきたからだと考えられます。印刷しなくてもデータのままで確認できるので、そこで終わりにしてしまっているのです。下記の調査結果がそれを裏付けています。

写真撮影後の保存形態

約80%の人がパソコンの中に移したままであると回答しました。やはり印刷したり、CD・DVDなどに移したりしている人が極端に少ない結果です。パソコンで保存しておくだけであれば、手間もそれほどかからず、費用も発生しないので非常にラクです。ただ、パソコンで保存しておく場合、飲み物をこぼしたり、ウィルスに感染したりということで、中のデータは簡単に消えてしまいます。そういった事故が実際に起こっているのかどうか、また起こっているとしてどの程度起こっているのか、をデータの消失経験とバックアップについての調査結果から考えてみます。

データ消失経験とバックアップ

データ消失経験のある人が全体のおよそ20%、すなわち5人に1人でした。みなさんが思っている以上に消失しやすいのです。しかも、そのうち3分の1ほどの人しかバックアップをとっていません。残りの人はデータが消失してからその重要性に気付いたはずです。やはり、大事な写真であれば、印刷するなどのバックアップ対策をとっておいた方がよいでしょう。