『シニア時代の「身体」と「頭」と「心」に効く写真のチカラ』

写真の「撮る」「見る」「学ぶ」で
人生の収穫期を健やかに楽しむ

~シニア時代の「身体」と「頭」と「心」に効く写真のチカラ~
第1回

著:板見浩史(NPO法人 フォトカルチャー倶楽部 理事)

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―はじめに

 写真を趣味とすることが「身体」の健康に良い、
ということはかなり以前から言われてきたことです。
なぜなら、カメラやレンズや三脚など重い機材を担いで野山や町中を、
朝から晩まで傑作を求めて歩き回るのだから、というのがその理由。

 たしかにそうですね。身の回りを見渡してみても、
写真を趣味にするアマチュア写真家の皆さんはみな
健康で元気な方が多いように思えます。散歩だけでも健康に良いのに、
それ以上に身体の機能を駆使して楽しみながら運動するのですから。
 しかし、どうもそうした肉体的な鍛錬という面だけではなく、
ほかにも総合的な健康に関しての多くのメリットが写真にはあるのではないか
ということが近年さまざまな側面から見直されてきているのです。

  写真という趣味には、身体にだけではなく、
 「脳と心」の健康にも写真の及ぼす効果があるというのです。
 実際に脳科学や心理学の見地からも専門的な考察が加えられ、
 その効果や関連を実証する資料や本も出版されています。

  それらが証明する主な効用をご紹介しながら、
 ここでは写真と心身の健康との関連やその効果について考えてみたいと思います。

  まず、シニア世代が写真を趣味とすることによる
 主なメリットには大まかに言って次の三つの要素が含まれるといってよいでしょう。

1.身体と脳と心の老化防止アンチ・エイジングの効能

2.知識と技術&社会性の獲得プロダクティブ・エイジングの実践

3.人生の収穫期を上手に加齢サクセスフル・エイジングの自覚


 趣味としての写真の「撮る」「見る」「学ぶ」それぞれの楽しみに、
 私たちの健康と暮らしへのどのような
 具体的メリットを与える効果があるのかを考えていきたいと思います。

 


 PART-1●「撮る」ことで得られるもの 

「右脳と左脳のバランスよい活動」

心身のリフレッシュと脳の活性化

 はじめに述べたように、歩くことは万病に対して
予防効果があるとされます。
写真撮影においては、ただ歩行するだけではなく
「感動を求めて」歩くことにポイントがあります。
 たとえばジムなど屋内のワーキングマシンで運動するよりも、
 散歩のように景色や風や日差しなど
 写真撮影の場合はそれに加えて
外界からの刺激をうけながら行う運動のほうが、
頭の働きを活発にして心をリフレッシュする効果が高いのは
言うまでもありませんが、

  ①被写体の発見喜びという感情の発生。
  ②作品化構図や露出決定を思考する。
  ③撮影操作(機材操作やシャッターを押すなど指先の操作)

 といった一連の動作の中で、
右脳(注視や集中、感情と思考などに関わる部分)と
 左脳(作業や一時的な記憶、意欲などに関わる部分)を
活性化します。

 脳科学者の篠原菊紀・諏訪東京理科大学教授は、
 富士フイルム発行の冊子
『写真がアタマとココロを元気にする』のなかで
 「写真を撮っているときの脳活動を測定してみると
 右脳と左脳がバランスよく活動して、
脳が活性化されていることがわかります。
 このことにより、写真を撮ることは老化やボケ防止にも役立つ
と考えられる」と語っています。


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【参考資料】『写真がアタマとココロを元気にする』
        (監修=諏訪東京理科大学教授・篠原菊紀)


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▽ 今後のコラム連載予定 ▽

PART-1●「撮る」ことで得られるもの 

「右脳と左脳のバランスよい活動」

心身のリフレッシュと脳の活性化 (第1回 7月12日掲載)

旅と組み合わせてさらに効果を高める

カメラへの興味が押し開く社会への扉

「撮りたい」は「知りたい」と同じ


PART-2●「見る」ことで得られるもの 

「良い写真がストレスを軽減する」

アルバムを見直すことは頭にも心にも効く

写真を見ることは感動の再生産である

ふだんから記憶と記録のメンテナンスを


PART-3●「学ぶ」ことで得られるもの 

「人間関係の拡大・深化と社会参加」

カメラ産業が作った「学び」の環境資産

仲間と楽しむ写真こそQOLを高める

SOCという生き方で上手な加齢を


ーおわりに

長く写真を続けるほど血管年齢が若返る

愛好家自身が写真の効能を実証しよう


【参考資料】
●『写真がアタマとココロを元気にする』(監修=諏訪東京理科大学教授・篠原菊紀)
●『第二の人生の心理学 写真を撮る高齢者たちに学ぶ』(著・高橋惠子/金子書房)
●『「撮る」だけで心と身体が若返る』(著・佐藤富雄、監修・細江英公/KKベストセラーズ)

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